2024.12.24
共通テスト対策《国語》

2025年度大学入学共通テストに向け、残りの期間で押さえておきたいポイントを河合塾講師が解説します。
◆現代文
■複数のテクストに慣れておきましょう
共通テストでは、複数のテクストからの出題が予想されます。設問の要求を正確に読み取り、解答の根拠が文章や資料のどの部分にあるかを見極めることが大切です。
■第3問では、問題全体の構成を把握し、出題者の意図に注意しましょう
第3問は第1問や第2問よりも多くの資料が出題される可能性があります。まず、どこにどんなことが書かれているかを大まかに把握し、設問で問われた内容について、どの文章どの資料を見るべきなのかを判断したら、細部を丁寧に確認しましょう。第3問は今回が初めての出題なので、予想外の問題が出題されるかもしれませんが、全員条件は同じです。落ち着いて取り組みましょう。
■一つの文章を正確に読解するという基本を忘れないようにしましょう
共通テストは複数テクストでの出題が予想されますが、一つの文章の内容を正確に読解できなければ、複数テクストの関係などに正しく答えることはできません。一つの文章の内容を正しく理解するという基本を忘れないようにしましょう。
■時間内に解けるように、時間配分に留意し、実践的練習を続けましょう
2025年から題数が増え、従来以上に時間配分が重要になっています。時間内に解き終わるための練習をしておきましょう。
◆古文
■文法を確実にする!
助動詞・助詞・敬語の知識は、文章の読解に不可欠ですし、選択肢の決定をもしばしば左右します。古典文法は、確実にしておきましょう。
■語彙力をつける!
直前期の重要古語の暗記は効果絶大です。古文単語をひとつでも多く覚えましょう。選択肢の表現が単語帳の訳語と違っても、その単語の意味を説明していたら正解だと気づけるよう、それぞれの語がどのような意味か、考えましょう。
■和歌に読み慣れておく!
和歌が非常によく問われます。苦手意識がある人は、これまで解いてきた問題から、和歌だけを抜き出して集中的に訳してみるなど、和歌に対する苦手意識をなくしましょう。
■問題演習を積む!
分量も多く、時間的に厳しい試験になるはずです。予想問題やセンター試験の過去問を利用して、時間を計って問題を解く演習を重ねて、試験時間の使い方に慣れ、本番でも落ち着いて取り組めるように準備してください。
◆漢文
複数の本文が提示される形式の出題であっても、設問の大半は、語の意味、解釈、返り点の付け方と書き下し文、内容説明、理由説明、あるいは漢詩の形式や押韻の知識など、オーソドックスなものです。しかも、オーソドックスな問題は、複数の本文のうち、いずれかの本文のどこかの箇所について問われるものですから、対策としても従来のオーソドックスな学習で十分に対応できます。
オーソドックスな問題のうち、語の意味の問題は、漢和辞典を利用して語彙力を豊富にしておくことが大切。特に多義語に注意しましょう。不得手とする人が少なくない書き下し文の問題は、句形に留意することは勿論、語順に注目して文構造を正しく捉えることがポイントです。選択肢の書き下し文のみに頼ることは禁物です。
複数の本文を対照して考える問題は、1~2問必ず出題されます。それぞれの本文の内容を読み取り、要旨を確実に把握しましょう。複数の本文を対照する問題は、共通主題についての主張の異同を問う問題なのです。